決まったら考えるよ。

思いついたことそのまま書く。髭剃り、読書、仕事、考えたこと、調べたことを備忘録代わりに。慶應通信で大学生もやっています。

ブランド力

ブランド力 ~今、企業や自治体に求められている大切な価値
関野吉記(2017)

ブランド力 ~今、企業や自治体に求められている大切な価値

雑なあらすじ


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気になった言葉

ブランド戦略とは

一般の人が、その会社のロゴを見たときに思い浮かべるストーリーが作れること、それがトータルなブランド戦略

そらそうだわな、なんだけど最終的で、一番集約された視覚メッセージであるロゴに対して言及している部分。ロゴなんてかっこよけりゃいいだろ!デザイナーにでも頼んでおけ!なんて方には良いお薬になるお言葉。

企業理念浸透度調査

企業理念の浸透度調査は三つのセクションから成り立っています。
①認知的理解、②情緒的共感、③実践行動です。
認知的理解では、企業フィロソフィーについてどれだけ理解しているのか自由記入式の設問で調査します。情緒的共感は、企業フィロソフィーと商品や会社に対してどれだけ好意的に受け入れているかを測定します。実践行動は多面評価の仕組みを取り入れて数値化します。

意外と「企業理念の浸透をしろ!」なんて言われて困っている人もいると思うのでこのやり方。このそれぞれの調査結果の重みをどう料理して、どう結論に繋げるのか、というのはその人個人の感覚にはなってしまうけれど、企業理念の浸透度を「認知」「情緒」「行動」それぞれの側面から図るというのはとても良いやり方だと思った。

大企業病

あくまでも私の考えですが、かつての大企業が停滞に陥る理由は、ルールだけをグローバルスタンダードに合わせてしまうことが一因ではないでしょうか。 (中略)  同時に、ルールばかり押し付けると、形で仕事をするようになります。このルールの押し付けから、コンプライアンスや本来の企業の危機管理に対する認識の薄れが始まってくるのです。  ルールさえ守っていれば大丈夫、形だけクリアしているのだからいいでしょうという考え方です。それが進むと、ルールが本人たちの思考を止めます。

あーなんかウチの会社っぽい。そう思ったアナタ。奇遇ですね私もです。というのは置いておいて、これは凄く良くわかる。最終的に目的と手段が入れ替わって、「社内でハレーションを起こさない」とか「誰かに怒られない」為に仕事をする人が増えていくのよね。で、経営者の方々から「守りに入ってんじゃねぇ!」なんていう風に結局怒られて、どないせえっちゅうねんってなるやつ。

雑な感想

 全4章構成となってはいるが、合間にオタフクソース代表取締役社長や秋田県知事のインタビューが挟み込まれている。残念ながら僕には邪魔以外の何物でもなかった。というかそもそもこの本を手に取ったきっかけが上司から「とりあえず読んでみて」だったので反骨精神スタートだからというのもあるんだろうがw

 ブランディングに対する基本的な考え方、というか周辺事項の繋がりを理解する為には浅く広く網羅されているので適していると思った。企業理念があって、そこから我々が伝えたいことが決まって、それを伝える為にアピールして、ブランディングして…というような。レベル感としては「ブランディングって何ですか?」と、聞かれてなんとなーく人から聞いた言葉でしどろもどろにしか説明できない。そんな人向けなイメージ。