決まったら考えるよ。

思いついたことそのまま書く。髭剃り、読書、仕事、考えたこと、調べたことを備忘録代わりに。慶應通信で大学生もやっています。

銀玉ルーツ

今から20年程前だったかな。

当時小学生だった僕は、塾に通っていた。

中学受験対策ってやつだ。

僕が通っていた小学校ではその年の中学受験生は僕ひとりで、

放課後友達と遊べないことがとても面白くなかった。

 

その塾は自宅最寄りの駅から20分ほどかけて電車にのり、

到着したその駅から10分ぶらぶらと歩いた先にあり、

小学校4年から…週3回くらい通ってたかな。受験が終わるまで。

 

その通学路の中程に、その建物はあった。

路面に面したその入口は自動ドアで、

そのセンサーが反応する度に轟音が路面へと漏れる。

おそるおそる除くと中では大人たちが一心不乱に何かの機械に向かっている。

なんだこの建物は。

 

タバコをくわえたまま仏頂面の怖い人だったり、

となりの大人と談笑している人だったり、

チョッキを着込んだ別の大人の作業を覗く人だったり。

なんだか怖かった。

きっと僕が今生きているこの世界とは関係が無い建物に違いない。

そのうち分かる日がくるだろうな。

そんなことを考え、その建物の存在を忘れていった。

 

その中を覗いてから半年も経った頃だろうか。

塾の同級生がその建物から出てくるシーンを目撃する。

思わずかけより、話を聞いてみると

答えの代わりに差し出されたのは手。

その中には銀玉がぎっしりと握られていた。

 

帰って母親にその事件を話すと、どうやらそれが

「パチンコ」というものであるということが分かる。

あぁ。これがそうなのか。なんて思ったのを覚えている。

 

その事件があって以来、

銀玉が欲しくて欲しくてしょうがなくなった僕は、

わざとその建物の前をゆっくりと通り、

自動ドアが開いた瞬間にそのレールに挟まった銀玉を拾い集めるという作戦に出た。

作戦は成功で、次の日からこの作戦は僕の習慣になり、

カバンにぎっしりと銀玉が詰め込まれることになる。

 

ちなみにこの玉は帰り道で盛大にコケた結果、

通学路で全てばら撒くことになった。

足が痛かったけど走って逃げた。

 

 

 

ふと、仕事中になんでこんなことしてんのかなぁ。

なんて考えて、そうだ!起源をたどればいいのだ!

原点回帰だ!

とかなんとか暴走した結果がこの記事。

 

おしまい。