その数値は誰の為なのか（後半）
前半からの続き（・∀・）
４． 真実はP/Lの中に
こうやって書くとよくある財務諸表の見方講座！みたいになってとても嫌だな。さて、一般的なP/Lをつらつらと書いてみると…
売上高
仕入れ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
事務用品費
旅費交通費
業務委託費
社員給与
賞与
アルバイト給与
交際費
減価償却費
支払利息
その他雑費*1
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
販売費および一般管理費合計
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
営業利益
こんな感じかな。順番や科目名は企業によって違うだろうし、いろいろな考え方があるので細かいことは(ﾟεﾟ)ｷﾆｼﾅｲ!!ように
一生懸命売上を上げて、原価を引いた手残りから様々な経費を支払って、絞り出した営業利益。その数値は決して直接的に我々に富をもたらすものではなく、株主にのみ直接的な富をもたらす数値。所詮我々労働者は資本家の奴隷なのか！！！と叫びたくなるような表記ですね。
で、これに補足を加えると…
売上高 ・・・・・ 顧客から頂いたもの
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
売上総利益 ・・・・・ 「我々の会社の為の」金額
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
事務用品費 ・・・・・ 「事務方、事務作業の為に」支払う金額
旅費交通費 ・・・・・ 拠点間移動などの「運送会社の為に」支払う金額
業務委託費 ・・・・・ 「自社では出来ない業務を負う業者の為に」支払う金額
社員給与 ・・・・・ 「社員の為に」支払う金額
賞与 ・・・・・ 「賞与を貰う人の為に」支払う金額
アルバイト給与 ・・・・・ 「アルバイトさんの為に」支払う金額
交際費 ・・・・・ 「関係性構築をしたい相手の為に」支払う金額
減価償却費 ・・・・・ 「取得した固定資産を運用する為に」支払う金額
支払利息 ・・・・・ 「債権者の為に」支払う金額
その他雑費
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
販売費および一般管理費合計
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
営業利益 ・・・・・ 「株主の為に」存在する金額
こうなる。もっと雑多な科目、違う解釈な科目もあろうかと思うけれど、言いたいことはこれで示せた。P/Lとはつまり、
「誰の為に、どれくらいの金額を、会社が払っているか」
ということを示したもので、これは「株主や債権者などに経営成績に関する情報を提供する。」という損益計算書の存在目的に対して、我々労働者は利害が対立しているというあたりまえの結論を導き出して車輪の再発明( ･´ｰ･｀)
５． 最終的に何が言いたいのか
経営層の言った利益を目指して計画作り上げても、それはそれだけじゃ何の意味も持たせられませんよ、ってこと。アルバイトさんの給与を削って利益計画を達成したとしてもそれはアルバイトさん達の為に支払う金額を減らしているということで、それはその人たちに「おまえらにそんな価値ねぇから！」なんていうメッセージになってしまう可能性も存在するし、社員に対しても同様。で、もちろん、原価率を下げて仕入れを減らすということは仕入れ業者の為に支払う金額を減らすということであり、それは仕入れ業者に対して「おまえら我慢しとけやｗｗｗｗオレらの利益のためにｗｗｗｗｗ」と、いうメッセージになってしまう可能性もあるということ。なぜその利益計画が提示されたのか、そしてそれは達成に対して支払うべきものを支払った上で達成できるものなのか、ということが明確に全員に腹落ちしてるならそれで良いんだけどね。ま、大抵の利益計画なんて社長が、役員がいい車に乗って、いい家に住んで、デカい面をする為に建てられているから会社が一体にならんのだよ。そう。目的がそこだから営業利益とか経常利益を大事にすんのよ。
我々は、我々の給料の為に働いているのです。だから計画を立てるならPL上で我々の為に支払われる金額を最大化するように計画を、建付けを作らなきゃ我々は腹落ちしない。PL上において、あなたの本当に求めるものがどこにあるか、ということが経営者と労働者の違いだわな。
いつか経営者になって楽して稼いでお金持ちになりたい。いつか。
「一体感」が会社を潰す 異質と一流を排除する<子ども病>の正体 (PHPビジネス新書)
- 作者: 秋山進
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2014/02/19
- メディア: 新書
- この商品を含むブログを見る
*1:これ以上は面倒なので科目をまとめておく
