決まったら考えるよ。

思いついたことそのまま書く。髭剃り、読書、仕事、考えたこと、調べたことを備忘録代わりに。慶應通信で大学生もやっています。

Happy Hacking KeyboardとExcelの親和性に関して

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 Happy Hacking Keyboard(以下「HHKB」)を購入して3週間ほど、家ではHHKB、会社ではFILCO Majestouch2 茶軸を楽しく打鍵している。今のところではあるが、会社にしろ、家にしろ打鍵音に関わる苦情は頂戴していない。…言いたくて言いたくて仕方がない人は居るのかもしれないが、まだ健在化していないと言った方が良いのかもしれないがw



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現在抱えている欲求と不安

 このHHKBの打鍵感と音は素晴らしい。スコスコという力が入りすぎない音、そしてメカニカルよりもおしとやかな反発、なんだかタイピングしているだけで幸せな気分になる。僕が生きている中でキーボードを一番タイピングする場所は職場だ。その職場でこそ一番素晴らしいキーボードで最大の効率を出したい。


www.siuso.online


 しかし。会社でのPC用途はざっくり言うと…

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 こんな感じ。タイピング文字数が多い業務にHHKBを利用するととても幸せな気分で仕事が進められること間違い無し!なのだが…ショートカット利用頻度が高い業務は先の過去記事にもあるように、特殊キーの少なさ故に効率が落ちる傾向がある。キーボードとマウスは間違いなく家族に触れている時間より長い時間触れる道具(エモノ)であり、その時点で効率が落ちると人生の効率そのものが大幅に低下することになる。それはいけない。

 で、先ほどの表を見て効率が落ちる懸念があるのはもうExcelだけである。前回の記事である程度効率が落ちると想定されるキーは特定したのだが、もっと具体的にExcel作業でHHKBを使う際に不便になりそうなショートカットを意識して抽出してみた。


ここが辛いよHHKB de Excel

F2キーの不在(F4キー不在もキツイ)

Excelではセル内編集モードに遷移するショートカット。マウスで行う場合には編集したいセルをダブルクリックが該当。先の過去記事でも触れた挙句、「そんなもん複合キーで気合でカバー!」とか偉そうに書いてあったが、無理。そもそも「Excel作業中にほぼマウスを使わない」=「セル移動は当然矢印キーで行う」という行程なので、いちいち編集したいセルに到達した後にマウスを触る、しかもダブルクリックなんてやってられない。また手が勝手にF2を探して彷徨する。

あとは絶対参照、相対参照切り替えのF4キー不在も厳しい。「あ、これ絶対参照せなあかんやん」って気付いてポチポチポチ!って押そうと思ったら「4」が入力されてクソワロw みたいな。


CtrlとShiftの位置関係性

一般的なフルサイズキーボードにおけるCtrlとShiftの位置関係は、「Ctrlが下、Shiftが上」となっている。それ故、「小指がCtrl担当、薬指がShift担当」という位置づけで長年僕は仕事をしてきた。しかし、HHKBの配置は「Ctrlが『上』、Shiftが『下』」と、逆である。つまり指の担当キーが真逆となるのである。これがなかなかの困り者。Excelで複数セルを選択する際、Ctrl+Shift+矢印キーを利用して行う訳だが、HHKBでこれをやろうとするとその位置関係から指が拒絶反応を起こす。特にテーブル全体を選択し、その後一番下の行だけ選択範囲から外す…という行動をExcel上、キーボードだけで行う場合は、

  1. Ctrl+Shift+→を押す(テーブル行全てを選択する)
  2. 上記1に続き、Ctrl+Shiftを押したまま→を離し、↓を押下(テーブル全てを選択)
  3. その後、Ctrlキーを離し、Shiftキーだけを押しながら↑を押下(一番下の行だけ選択から外す)

という操作になる訳だが、手順1と手順2は比較的簡単に順応できる。しかし手順3でCtrlとShiftを押し間違え、結局全ての選択を解除してしまうという悲しい状況が頻発する。これは本当にイライラするw

あとはそれぞれの位置関係に対する不平不満の番外編として、セルの書式設定を呼び出すショートカットであるCtrl+1を押したつもりがShift+1を入力しているので、書式設定したかったセルに「!」と入力されて「びっくりしてんのはこっちじゃヴォケェ!!」という気分に浸れる。


右Ctrlキーの不在

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※キー側面に表記ある機能はFnキーと組み合わせることによって機能する。

使わないだろうなぁと思っていたが、意識するとかなり使用頻度が高いことがわかった。

桁区切り等の書式ショートカット

 数値が入っているセルに対してCtrl+Shift+1を押下すると桁区切り、Ctrl+Shift+5を押下するとパーセンテージ表記になるショートカットが存在する。こういったショートカットを利用する場合、左手で数値キーを押すことになるので必然的に右手でCtrlとShiftをカバーすることになる。これをHHKBで行う場合は、左手で「1」、右手親指で「Fn」、右手中指で「右Shift」、右手薬指で「→(Fnと組み合わせてCtrl)」を押下することになり、押すキーがひとつ増えるので手順が複雑化、頭がショートする。ショートカットで僕が押せるキーは同時に3つまでだったらしい。

シート移動のショートカット

 Ctrl+PgUpを押下すると右のシートへ、Ctrl+PgDnを押下すると左のシートへ移動するが、複数シート存在するExcelファイルにおいては必須ショートカットである。また、個人的なこだわりとして「文書保存時に選択セルはA1、もしくは基準位置(ウィンドウ固定状態の場合)に無ければならない」というものがあるので、Ctrl+Homeをかなり多用する。ちなみにこれらの不平不満は右Ctrlキー不在のそれという構成ではあるが、Pg移動関連キーが全てFnキーとのコンビネーションでしか機能しないというPg移動関連キーの不在に対する不平不満でもある。


アプリケーションキーの不在

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こいつがアプリケーションキー。実は便利だけど使われない子。押すことにより「マウスの右クリックメニューが展開」という機能を持っている。Excelで使用する場合は書式選択貼り付けや行列入れ替え貼り付けをする際に使用することが多い。(値で加算して貼り付けする場合などは「Appキー、S、Enter、v、d、Enter」と連続して押すことにより、値で行列逆転貼り付けをする場合には「Appキー、S、Enter、v、e、Enter」と連続して押すことにより達成される。使用するシチュエーションは限られるかもしれないが、すごい便利。)


HHKBでのExcelショートカット親和性まとめ(その他)

その他、細かい「イラッ☆」とするショートカットで思いついたのはこのあたり。


キー 効果 効率低下度 コメント
Ctrl+Z 元に戻す 位置関係からFn+Zと押し間違えても被害は出ない。一瞬焦るだけw
Ctrl+Y やり直し 同上。被害は少ないが間違える自分に舌打ちしたくなる。
Ctrl+Shift+L フィルタ設定 間違う頻度はそう高くないが、CtrrlShiftの関係性で違和感を感じる
Alt+ フィルタリング 地味にAltの位置がズレてるのでデータ処理中はイライラw


HHKBでExcelを使用することによるある一定の結論

 ExcelでHHKBを利用することはお勧めできない。Excelヘヴィユーザーであればあるほどにそれは間違いない。でも僕は模索を続け、苦しみながらHHKBと生きていこうと思います。かっこいいから。

 というかここまで書いて思ったけど、なんか僕、Excelショートカットでうさんくさい本1冊書けそうです。誰かスポンサーになってくれませんか。本の題名は「Excelでマウス使ったら負けだと思ってる―――Excel職人に捧げるセレナーデ」みたいな感じで。駄目かな。


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